桜と共に思い出すこと
そういえば私は20代半ばから30代前半にかけて、約8年間バスガイドをやっていたことがあります。
だんだんとあたたかくなり、花の便りがきこえる2月になると毎年思い出します。
忙しい秋の旅行シーズンを終えて、冬の間はバス旅行ものんびりとなり、房総や伊豆へのお花見やいちご狩りなどが始まり徐々に忙しくなるんです。
私がお世話になった会社は小さな観光会社で、お抱え社員ガイドの人数はミニマムだったため、近場だろうが遠距離旅行だろうが、準備ができているできていないに関係なく、基本フル回転で出ずっぱりとなりました。
大手のバス会社と違い経験年数で行き先が決まるわけでなく、どこでも突然行かされ頑張ってくるしかない、という感じだったのですが、若い頃の私にはそれが新鮮に感じて合っていたように思います。
中国四国地方にバスで行く機会はなかったものの、本州全域、あちこち行かせていただきました。
体も壊しましたが、学びの多いとても楽しい仕事でした。
温泉も楽しんだなあ〜

今はやはりコロナで大きな打撃を受けた職種の一つなのかなと思うと、とても悲しいものです。
河津桜をオンラインで!
せっかく河津桜を思い出したので、河津周辺をご紹介しようかと思います。
毎年この時期は房総の花摘みやいちご狩りと並んで、必ずと言っていいほど旅行のコースに組み込まれていました。
伊豆は私の地元から、遠すぎず近すぎずの一泊旅行にはぴったりの行き先です。
全国の中でも一番回数行った地域かもしれません。
風光明媚で豊富なお湯と海産物に恵まれていて、平安・鎌倉や幕末には歴史の舞台となった場所でもあり、見どころ多しです。
話はそれましたが桜でお馴染み河津町は、伊豆の中でも東伊豆に位置づけされています。
富士山の裾野にぶら下がるように太平洋に張り出している、イチゴ型の伊豆半島。
東名高速から行くならば、ざっくりといちごの付け根あたりの伊豆の玄関口・沼津ICから一般道へおり、いちごの中心を縫うように走る国道を進み、天城の山中を超えて太平洋側に抜けたところが河津町です。
石川さゆりさんの「天城越え」でお馴染みの天城山中に源を発し、賀茂郡河津町で太平洋に注ぐ河津川沿いに桜並木が見られ、まさに今の時期は町中がピンク色に華やいでいるはずです。

イベントは見られませんが、調べてみたら今はオンラインで中継がご覧いただけるんですね!
見頃を迎えているようですのでぜひご覧ください。
桜並木のある河口付近よりも少し上流にもどった河津町の役場の近くには、河津桜の原木があります。
そこはオオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種の苗を偶然見つけた、飯田さんという方のお宅のお庭です。
1955年(昭和30年)に発見して自宅に植えたそうですが、元は一つのちいさな苗から、今では一足早い春の代名詞といっても過言でないくらい有名な桜となりました。
湯ヶ島の思ひで
さらに上流に遡り天城方面へ戻ると、河津川沿いに「河津七滝(かわづななだる)」と名付けられた7つの滝があります。
コロナのウィルスをいっぺんに浄化してくれそうなマイナスイオンたっぷりの滝たちです。
どの季節も自然がとっても美しく、往復1.5時間ほどの散策ができます。

また、このあたりの天城や湯ヶ野温泉は、川端康成の「伊豆の踊り子」の舞台でもあり、あちこちに文学碑や銅像がみられます。
若かりし頃の川端康成の実体験をつづった日記「湯ヶ島の思い出」に基づく、ご本人のあまずっぱいラブストーリーです。

旅先の恋が生まれてもおかしくないピュアさが残る河津町。
ぜひこれを読んで行ってみてください。
私はいまだに読んだことありません。
山口百恵・三浦友和のビッグカップルもここから産まれました。
さすがに私の世代ではありませんが。
天城から河津町方面に下る場合は急勾配のため、河津ループ橋なるものがあります。
時速60kmで車を走らせると、ハンドルを切らずに二重らせんのループを進めることができるので、なんか気持ちの良いところです。

下りきったところでそのまま気持ちよく車を進めると河津七滝方面に続く道も見逃してしまいますので注意が必要です。
そしてこの辺はなんといっても綺麗な天城のお水で育つわさびが有名です。
すりたてのわさびって、甘いんですよね〜。
機会があればアイスクリームに乗せて食べてみてください。
伊豆といえば忘れてはならないのは干物です。
そしてお魚ついでにこの辺は金目鯛もはずせません!
河津から海沿いを東にすすむと程なくしてお隣の東伊豆町は稲取という地区に入りますが、稲取と言ったら金目鯛。
このあたりの温泉旅館では立派な金目鯛の煮付け出してくれるところが多いんですよね。
もう一つ稲取ついでに有名なのは「つるし雛」
桃の節句も間近です。
おばあちゃんがひとつひとつ手作りでつくるおひなさまです。
かわいいし場所を取らないのがいいですね!
やっぱ伊豆っていいなあ
今回は河津周辺に絞りましたが、伊豆って楽しいところです。
他にもたくさんの名物ありますが、ほんの一部ご紹介しました。
おみやげものを思い出すだけでも楽しくなりました。
今はオンラインでなんでも買えますが、やっぱり現地で楽しみたいですね。